iPad Air(第5世代)は魅力あるタブレットだが…
先日、Appleが発表した新製品の中では、個人的には新型iPad Airに最も魅力を感じました。
ただ、この端末も、これが最適解という人は意外と限られるかもという印象もあり、今回はその点を掘り下げてみようと思います。
無印モデルは大多数のユーザーをカバーしている
現行の第9世代の価格が、64GBのWi-Fiモデルで39,800円。
対してAir第5世代が、同じく64GBのWi-Fiモデルで74,800円です。
実に2倍近い価格差。
Air単体で見るとこの性能で74,800円はお得感があるのですが、無印と比較すると霞んでしまいますね。
じゃあ、価格相応に無印が低性能かというと全くそんなことはなく、ゲームアプリ含むほとんどのタスクを現行モデルでこなすことができます。
従って、新型Airは優れた端末ではあるものの、無印モデルがカバーしきれなかったごく僅かなユーザーへの回答という位置づけになります。
Airが向いているユーザーは?
負荷が大きいクリエイティブ系の作業をしたい人向きである可能性があります。
妙な言い回しになってしまいましたが、正直クリエイティブ用途でも無印で事足りる場合も多いんですよね。
ただ、イラストを描くことをメインの用途として考えているなら、AirかPro(12.9インチ)を選んだ方が良いかもしれません。
iPadシリーズは、液晶パネルと表面のガラスとの間の隙間がほぼ無くなるフルラミネーション加工が施されていますが、無印のみ対応していません。
また、イラストを描く場合、スタイラスペンを用意することになりますが、使用感で不満を感じづらいApple Pencilを選ぶ場合が多いと思います。
ただ、無印iPadの場合、対応するのは第1世代のApple Pencilになります。
第1世代Apple Pencilは、現行のiPadシリーズだと無印にしか対応しておらず、無印がライトニング端子を廃止した場合に対応するiPadが無くなる可能性があります。
かつ、将来性が低いにも関わらず1万円以上するのがネックですね。
その他のクリエイティブ用途だと動画編集が挙げられますが、この用途だと概ねストレージで256GBを選択し、Magic KeyboardかSmart Keyboard+マウスといった環境を用意するかと思います。
ここまで揃えることを前提とした場合、iPad Airのコスパは削がれてしまいますし、この用途ならMac Book Air辺りを検討するのが適切ではないかと考えています。
入手性としてのAir
ここまでで、新型iPad Airが最適という人はかなり限定的であることはご理解いただけたかと思います。
ただ、「よし、自分は無印を買えば良いんだな」と家電量販店へ足を運んでみても、通販サイトを梯子しても、在庫が無く購入できない場合が多いでしょう。
Apple StoreでiPad無印を見てみても、出荷日が4~5週間になっています。
対してAirは、第4世代時で納期が短い状態でした。
BCNのタブレット売り上げランキングでも、無印を抑えAirがトップの週が多かったのですが、恐らくこれも在庫の関係でしょう。
従って、今すぐタブレットが欲しい場合と、イラストを描く用途でiPad Air(第5世代)の検討を勧める、というのを本記事の結論としたいと思います。
あと最後に。
iPad無印は現在も入手しづらい状態が続いていますが、最近たまーにAmazonで入荷していることがあるので、欲しい方は小まめに覗いていると運が良ければ購入できるかもしれません。