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話題のスマホ月額1円レンタルはお得なのか?徹底解説!

昨年よりiPhone SE(第2世代)一括1円などのセールが話題になっていますが、最近ではiPhone 13や13 miniといった最新機種も2年後返却条件で月額1円でレンタルできるような施策が多く見られるようになりました。

最新機種を月額1円でレンタルできるのは魅力的で、スマホの性質としても端末価値が落ちてきたところでキャリアが残債を負担してくれるこの制度、一見お得そうですが果たして実際のところどうなのでしょうか?

今回はこの施策の実態と、それを踏まえ利用を勧めるかについて解説していきます。

 

まず結論からですが、私はこの方式での契約を基本的にお勧めしません

理由は次の通りです。

 

・一括条件で販売されているものと比較して割引率が低い

・総額23円より多く支払わなければならないケースがそれなりに発生する

 

まず割引率についてですが、1月中に確認できた12 miniのキャンペーンを比較してみます。

一括のキャンペーンについては、ご存じの方も多いと思いますが1月頭から大手家電量販店で大々的に一括9,800円のセールが行われています。

1/11までという案内ではあったものの、実際のところ現在も継続している店舗が多く、取り下げている店舗も週末や月末頃に同等以上の施策を再開する可能性が高いです。

さて、一方レンタルキャンペーンの方を見てみると、23か月目まで月1円の支払いの後、残債が3万円弱というものが多く見受けられました。

これは一括の場合との比較で2万円近く高く購入していることになります。

勿論、端末を返却しこの残債の返済を免除されるのが本キャンペーンの趣旨で、引き取り・返却の選択権が生まれることに価値があるのは間違いありませんが、その選択権に2万円近い価値があるのかというと流石に無いだろうというのが正直な感想です。

12 mini(特に64GBモデル)の相場は大きく下落しましたが、それでも大手オンラインショップの買取(中古・美品)で3万円台半ばを堅持しています。

売却方法次第でこの価格は高くなりますし、2年後、12 miniに9,800円の値も付かないほど価値が下落していると考えるのは少々悲観的過ぎるかなと思います。

そもそも、こういった利用者選択式のプログラムはどれを選んでも提供者側に不利益が発生しづらい形で提供されているわけで、今回はそれが実質的な販売価格の差に表れているということですね。

 

次に総額23円より多く払わなければならないケースの話ですが、これは事務手数料や回線使用料といった話とは別になります(一括購入でも同様に負担しなければならない部分ですし)。

それは端末を破損してしまった場合です。

スマホは日常的に使用するものの中でも特に、落下によるガラス割れや故障、紛失といったトラブルに見舞われやすいモノです。

レンタルである以上、こういったトラブル時の処遇は必ず考慮しておく必要がありますが、各キャリアいずれも返却時に故障・破損といった異常がある場合、追加の費用を支払う必要があります。

ドコモの「いつでもカエドキプログラム」を例にすると22,000円の支払いが必要で、月額825円(12 miniの場合)の「ケータイ保障サービス」加入時は2,200円に減額されます。

「いつでもカエドキプログラム」に加入した場合、23か月で計18,975円支払うことになり、「Apple Care+」加入の場合も一括18,800円(12 mini)と大差ない金額となっています。

少なくとも今回例に挙げた12 miniの施策二種を選べる場合に、レンタルを選択して保障に加入する、という人はまぁいないでしょうw

同時期、同機種のキャンペーンを比較した場合に、実際の負担を考えると一括施策が明確に得だということがわかったところで、最後にレンタル契約の価値が高くなる状況について考えてみます。

 

これまでお話しした通り、一括の格安セールとレンタルプログラムを比較するとレンタルの方がキャリアに有利な条件なため、最新機種や人気機種が優先的に対象になっている傾向です。

例えば、iPhone 12、13、13 miniはまだ一部店舗を除き一括セールの対象外ですが、レンタルの方だと取扱いが始まりつつあります。

型落ちの機種や小型モデルより、最新機種やより大きなディスプレイに魅力を感じるのなら、検討してみるのはアリだと思います。

レンタルに否定的な記事となりましたが、それは「一括施策の方が金額面で大きく得をしている」という私の価値観の話ですので、レンタルにその差を埋めるだけの価値を感じる場合にそれを否定するものではありません。

もし貴方がレンタル施策に価値を見出したときは、必ず24か月目の残債の把握と、追加費用の想定をしっかりと持った上で手続きを進めましょう。

 

ここまで読んでくださった方が良い施策と巡り合えることを願いつつ、またその際、本記事が契約を検討する上での一助となれば幸いです。